青い鳥
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かのんそれは晴れた日の午後で、空高く鳥が飛んでいた。
それは気持ちのいい森の中で、木漏れ日の降る木陰の中で。
「あーお嬢様!火が強すぎます」
「えーそんな事言われても・・・きゃっあっつ!!」
「大丈夫ですか!?」
少し遠くでそんな会話が聞こえてくる。
少し遅めの昼食を作る彼女らから少し離れたところ。
髪の青い青年は一人木陰で休んでいた。
「ロンジ・・・?」
不意に名前を呼ばれて青年はふと顔を上げた。
「あぁ、シンか・・・」
ロンジと呼ばれた青年は、目の前の少年にまったりと返答する。
シンはしばらく何も言わずに立っていて、しばらくしてからロンジの横にストンと腰を落とした。
「平和だなぁ」
「・・・・・・うん」
ポツリポツリ、どうでもいいような、会話にならないような言葉達が発せられては風に流れた。
「なぁ・・・」
「なに」
ロンジはシンの顔を見ずに、ただ前の方をボーと見て
「こんな平和なのがずっと続けばいいのになぁ」
そんなことを言い出す。
「へいわ・・・続く・・・・ない?」
「今も何処かでは戦がある」
「・・・・・」
「ずっと戦が続くと、戦う意味なんてどこかへ行ってしまう」
らしくないことを言い出すロンジに、シンはただ無言で答える。
ロンジは続ける。
「俺も・・・・・」
「?」
「たくさん人が死ぬのを見たし、殺したことだってある」
「残酷な・・・蒼・・・・・神?」
「そんな時代もあったな。」
ロンジは少し寂しそうに笑う。
「でも・・・・・・もう悲しい涙は見たくねぇんだ」
あー・・・らしくねえ、と笑う彼をシンは横目で見る。そして、
「ロンジ・・・・・」
彼の服の袖をひっぱった。少しうつむき加減のままで、
「やっぱり・・・・ロンジ、は、・・・青い鳥・・・・だ、よ」
小さな声で言った。
ロンジはそんなシンをしばらく見て、二カッと笑ってシンの頭をくしゃくしゃになでた。
「わ・・・・」
「おまえは面白いな」
「面白い・・・ない・・・」
必死の抵抗をはじめたシンだが、既に茶色の髪はくしゃくしゃになっていた。
「はーい。お邪魔しますー。ラブラブなトコ悪いねー。」
「ラっ――――」
「らぶ・・・・ら???」
そこに現れたのはマイツ。王子様マイツ。王子様イツ。
「オヒメサマが昼食の仕度ができたとよ。」
ちなみに今日の昼飯は炭だ、ボソリと呟く王子様イツ。
シンは嬉しそうに彼女達のもとへ、昼食のもとへと走って行き、その後を二人の青年が続いて行った。
おわる。
080509
かのん
――――――――――――――――――――――――――――
かのん様からいただきました!!
あーなんて平和なんだろう……得体の知れない料理を除いて(苦笑
漣が説明嫌いなので設定とかもあまり喋らないせいでロンジ君が殺しをしてます。
反論したけど、余儀がなかった(違っ (ごめんなさい)
王子様マイツ。王子様イツ。に、やけにつぼった。
漣のパソコンでは一発変換で王子様イツのほうがでてきましたけどね。王子様優先*
でもこれじゃイツっていう名の王子様じゃんか。とか言ってみる。
かのんさんには、私が昔から隣でぼそぼそ呟いたりしていたので
何度か“虹待つ”は二次創作的な物を作って貰った事がありますけど
小説は初めてかもね。(違うかな……
んっと、コメントが長くなっちゃった……
かのん様。ありがとうございました!!
いただいた日
'08/05/11back?
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